ヨーロッパで新型コロナ感染が確認されていない唯一の国?!

モンテネグロの世界遺産コトルの街並み

 

ヨーロッパで急速に感染が拡大している新型コロナウイルス。

 

3月15日(現地時間)午後21時にはお隣セルビアで「国家非常事態宣言」がなされ、クロアチアでも大きく報道されています。(3月16日0時現在、クロアチアでは非常事態宣言はなされていません)

 

「(外交官とその家族、および滞在許可を得ている者以外の)外国人の入国禁止。保育園から大学までの教育施設の一斉閉鎖・休校」などの措置が取られるとのこと。

 

クロアチアの現状

 

昨日のブログでもお伝えしたとおり、一般市民の様子はいたって穏やか。

 

16日からクロアチア各地で休校がはじまり、在宅勤務で自宅に引きこもっている人が多いですが、特にパニックになっている様子はありません。

 

でも、医療の最前線で頑張ってくれているお医者さんやナース、病院は本当に大変そうです。ザグレブの病院(KB Dubrava)では2名のお医者さんが新型コロナウイルスに感染したという報道も。

 

なお、現時点(3月16日0時)でクロアチア国内の感染者は49名と発表されています。

 

⇒ クロアチアにおける新型コロナ関連最新情報は【まとめ】新型コロナ、クロアチア旅行は中止するべき?現地の状況は?(随時更新)」)に随時情報をUPしておりますので、そちらをご覧ください。

 

【大切なお知らせです ※2020年3月19日追記】

 

2020年3月19日より30日間原則クロアチアへの出入国ができない状態となりました。

 

したがって、2020年3月19日からの30日間、クロアチアへの旅行は100%非現実的。残念ですが、少なくとも今日から30日後(2020年4月17日)までの間にクロアチア旅行を予定されていた方は今すぐキャンセルなさってください。詳しくは「【旅行は今すぐ中止を】クロアチアも食料品店と薬局除く全店舗閉店へ」をご覧ください。

 

またイタリアに近く、クロアチアの中で最も早期から慎重な措置がとられてきたイストラ半島エリアではショッピングセンターや食料品店(スーパーなど)の営業は18時まで、また(現状段階では)2020年4月14日までの間、ケータリングサービスや美容院・理髪店の営業が禁止されています。

 

また(まだ非公式ですが)「首都ザグレブでも、スーパーなどの食料品店や薬局を除く施設は営業中止にするべきだ。(食料品店以外の)店舗、カフェ、スポーツジム、ナイトクラブ、展覧会、ショー、美容院などなど・・・感染拡大防止に向けてすべて営業を制限するべきだ」という意見が出ているようで、市民保護本部によって承認されると、本当にそうなってしまいます。

 

今ヨーロッパでは特にイタリアがまさにそのような状態で大変そうですが、そのうちクロアチアも(幸いなことに感染者数はイタリアにはるかに届きませんが・・・いろんなお店が閉鎖されて)イタリアみたいな状態になってしまうかもしれません。

 

ヨーロッパで唯一感染者が確認されていない国

モンテネグロの国旗

 

先日(13日)にはWHOに「今や欧州がパンデミックの中心地になった」と言われてしまったヨーロッパで、3月15日になっても唯一新型コロナウイルスの感染が確認されていないヨーロッパの国があるそうです。

 

それは、クロアチアのお隣の国(クロアチアの南に位置する)「モンテネグロ」。

 

3月15日の夜、「本当に大変なことになっているな~・・・」とクロアチアのネットニュースをいろいろ読んでいると、次のような報道を見つけました。

(以下、記事内の一部を日本語に訳したものです)

 

モンテネグロ、感染者は確認されていないが国境閉鎖

 

22:47 日曜日(15日)、モンテネグロは国境を閉鎖し外国人の入国を禁止した。外国から入国するものは自己隔離の義務を負う。だが、モンテネグロでは依然として新型コロナウイルスが確認されていないヨーロッパで唯一の国である。

 

(出典:Net.hr ZARAŽEN I LIJEČNIK S REBRA: U Italiji umrlo 368 ljudi u 24 sata, u Srbiji izvanredno stanje, Beroš otkrio što će aktivirati oštrije mjere

 

 

不謹慎ですが、このニュースを読んだ時、思わず「ほんまかいな」と笑ってしまいました(;´▽`A“

 

「本当?!」と一番にツッコミたいのは、こんなにヨーロッパで感染が拡大しており、お隣セルビアが国家非常事態宣言をするほどの状態なのにモンテネグロでは「感染者が確認されていない」という点。

 

クロアチアでは2月25日に感染者が確認されて以来、あれよあれよという間に様々な措置が取られ、クロアチアを訪れる観光客がみるみるうちに激減していきましたが、3月に入ってから、モンテネグロと国境を接している町ドブロブニクの友達からは次のようなを耳にするようになりました。(※あくまでも噂ですので、あしからず・・・💦)

 

モンテネグロの世界遺産コトルの街並み。クロアチア、ドブロブニクからの日帰り先としても人気の街です。

 

「モンテネグロでもコロナウイルスの感染者が出てるって噂だよ。でも、”感染者が出た”って騒ぎになったらパニックになって観光客の足が遠のくからって、公表していないらしいよ・・・。

 

あ~あ。これが本当なら、モンテネグロはある意味賢いかもねぇ。クロアチアもそうすればよかったのに。政府が外国からの渡航者を隔離する措置を取ってから、連日キャンセルだらけ。本当に泣きそうだよ~」

 

この噂話を聞いた時は、友達と「でも、まさか~」なんて笑い合っていましたが、上のニュースを読んで「あっ・・・友達が言ってたこと、あながちただの噂じゃなかったのかも・・・」なんて思ってしまいました。

 

モンテネグロもクロアチアと同じく、観光業が国の主要産業のひとつ。観光客が激減すると、クロアチアと同様、多くの人にとって死活問題ですからね💦

 

ちなみに、このニュースを見た周りのクロアチア人の反応は次のようなものでした。

 

「モンテネグロ・・・やばい(笑) さすがに“感染者ゼロ”ってのはウソだろ」

 

「いや、ウソではなく、彼らは本当に“確認できていない”だけなのかも。モンテネグロだから(笑)

 

みんな笑って、早くもネタになっています(;´▽`A“

 

モンテネグロの世界遺産コトルの街並み

 

というのも、クロアチアおよび旧ユーゴ圏で一般的に持たれるモンテネグロの国民性のイメージ(ステレオタイプ)とは「なまけもの(怠惰)」。

 

「とにかく働きたくないモンテネグロ人」「とにかくのんきで怠け者のモンテネグロ人」

 

もちろんこれはエスニックジョークの一種で、あくまでも愛情を込めた冗談。モンテネグロの人たちも自虐ネタとして、「いかに自分たちは怠け者か」というジョークをよく口にするほどです。

 

だから、新型コロナがモンテネグロで”確認”できていないのは「”あぁ、なんか調子悪いな・・・今度病院に行こう”っていう人ばっかりじだからじゃない?(怠惰すぎて動きたくない)(笑)」「コロナウイルスの確認検査をしようにも、ドクターが(怠惰で)みんなお休み中で検査できないんじゃない?(笑)」なんてジョークもちらほら・・・。

 

いずれも、悪意のないジョークですので、あしからず(^^;

 

もちろん、本当にモンテネグロでの感染者がいないのなら、それに越したことはありません。本当に、これ以上感染が拡大しないことを祈るばかりです。

 

それにしても、モンテネグロが感染者がいないのに国境閉鎖を行った・・・というのは「セルビアが非常事態宣言を行ったからかなぁ・・・」(モンテネグロとセルビアは何かと密接なため)なんて私は思っているのですが、実際どうなのでしょうか。

 

【2020年3月18日追記】

 

残念なことに、17日にモンテネグロで2名の感染者が確認されました。今後感染が拡大しないことを願っています。

 

クロアチアもモンテネグロやセルビア、イタリアのようにいつ国境閉鎖を宣言しだすかわからない不安な状態ですが、ユーモアと笑顔を忘れず、前向きに日々を過ごそうと思います。

 

引き続き、クロアチアにおける新型コロナウイルス情報は「【まとめ】新型コロナ、クロアチア旅行は中止するべき?現地の状況は?(随時更新)」にてお伝えしますね!

 

(2020年3月16日 小坂井真美

 

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