【スロベニア】伝説が渦巻くミステリアスな洞窟城 『プレッドヤマ城』 

崖に埋め込まれるように建つプレッドヤマ城

崖に埋め込まれるように建つプレッドヤマ城

 

スロベニアを代表する人気観光スポット『ポストイナ鍾乳洞』。

 

日本のガイドブックでは詳しく取り上げられることがほとんどないため、多くの旅行者が見落としがちですが、ポストイナ鍾乳洞の近郊には、まるでファンタジーの世界から抜け出してきたかのようなミステリアスな雰囲気に包まれる『プレッドヤマ城(Predjamski grad)』が存在します。

 

プレッドヤマ城からの長閑な景色

プレッドヤマ城からの長閑な景色

 

「プレッドヤマ(Prejama)」とは現地の言葉で「洞窟の前」という意味。ポストイナ鍾乳洞から約9km、のどかな田園風景が広がる美しい土地にプレッドヤマ城は位置します。

 

高さ約127メートルの岩盤、美しい風景を一望できる高い崖の中腹に埋め込まれるように建てられたプレッドヤマ城は「難攻不落の城」として 800年以上もの間この地に鎮座し続けてきました。

人工物と自然が見事に融合する城内

人工物と自然が見事に融合する城内

 

このお城がユニークな点は、自然の洞窟を利用して建てられたという点。お城の正面は人工的に造られたものですが、裏側は洞窟(鍾乳洞)となっており、『自然の洞窟』と『人工の壁』が巧みに融合され建てられたお城なのです。

 

ヨーロッパに現存する唯一の洞窟城だと言われており、ギネス世界記録にも『世界で最も大きな洞窟城』として登録されているのだそう。

 

キッチンスペース。

キッチンスペース。後ろの壁は自然の岩壁

 

実際にお城として利用されていた時期もあり、お城の中には様々な部屋やキッチン、牢屋などが残されており、見学することができます。

 

実際に中を歩いてみると、天井や部屋の一面が自然の岩壁でできていることを間近に見ることができ、何百年も前からほとんど変わっていないであろう雰囲気を満喫することができます。

 

当時の生活の様子が再現されたお部屋スペース

当時の生活の様子が再現されたお部屋スペース

 

どこかミステリアスな空気が漂うプレッドヤマ城。人影がすくない静かな場内を歩いていると、かつてここを隠れ家にしていた騎士エラゼムの足音が聞こえてくるような気持になります

 

>>騎士エラゼムとプレッドヤマ城にまつわる不思議ミステリーについて詳しくは『ちょっと怖い?ミステリアスな洞窟城『プレッドヤマ城』の伝説』をご覧ください)

 

(C) Postojnska jama d.d. 毎年7月に行われる、エラゼム騎士トーナメント

(C) Postojnska jama d.d. 毎年7月に行われる、エラゼム騎士トーナメント

 

まるでファンタジー映画やアニメに出てきそうな雰囲気が漂うプレジャマ城。そのユニークな風貌・ロケーションから数々の映画などの撮影地としても選ばれ、1986 年にはジャッキー・チェーンの『サンダーアーム/龍兄虎弟』の撮影地のひとつとして選ばれたことでも知られています。

 

また世界中、特に欧米で大人気のシューティング・ゲーム『カウンターストライク』に登場するステージ”de_castle”はプレジャマ城がモデルになったことで有名です。

 

predjama-5

 

ちなみに、お城の下には長さは全長約14キロの『秘密の通路』が眠っており、現在は最初の約700mが一般に公開されています。

 

通路には電灯が一切設置されておらず、ヘッドライトの灯りだけを頼りに(ガイドと一緒に)洞窟散策を体験できます。(冬季はコウモリたちの冬眠を妨げないために立ち入りが禁止されています(公開されるのは 5 月~9 月の間のみ) )

 

冒険好き、ミステリー好きの方には堪らない体験となるでしょう!

 

【DATA】

 

プレッドヤマ城(Predjama Castle)

<料金>おとな1名 11.90ユーロ

<開館時間>

11月~3月:10:00~16:00

4月、10月:10:00~17:00

5月、6月、9月:9:00~18:00

7月、8月:9;00~19:00

 

(※)日本語では“プレジャマ”と表記されることも多い“Predjama”ですが、当サイトでは現地語に近い“プレッドヤマ”と表記します

 

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