【現地レポート】ザグレブでM5.5の地震が発生。大聖堂の尖塔も崩れ、市内で被害が出ています

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部 イェラチッチ広場周辺の様子

ザグレブでM5.5の地震発生

 

本日(3月22日)の朝6:23、クロアチアの首都ザグレブで地震がありました。

 

強さはM5.5(当初M5.4とも報道されていましたが、午前10時現在M5.5と報道されています)

 

震源地は深さ約10Km、ザグレブ北部約7㎞の地点。隣国スロベニアやボスニアヘルツェゴビナの一部でも揺れを感じたそうです。地震発生時、私はまだ夢の中だったのですが、ゴゴゴ!という音と揺れに飛び起きました。

 

日本でも一部ニュースになっているようで「大丈夫?」と、日本の友人や昔ガイドでご案内させていただいたみなさんから続々とメッセージをいただいていますが、おかげさまで私は無事です。

 

でも、ザグレブ市内が大変なことになっています。本当に悲しいです。

 

ザグレブ市内中心部に住む友達が送って来てくれた、たくさんの写真と共にザグレブ市内の現状をお伝えします(本記事内の写真の撮影者はすべてMarina Kuten Ouchiさんです。マリナさんに感謝します!)

 

ザグレブに一度来られたことがある方なら、きっと見覚えがある景色があるはずです。

 

ザグレブ市内の状態

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部 イェラチッチ広場周辺の様子

 

私自身の自宅には被害はなかったですが、ザグレブ市内中心部では建物の壁が一部崩れたり、屋根が落ちて来たり、道路などに瓦礫やガラス片が散らばっている状態。

 

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部の様子

 

なかには瓦礫の下敷きになって重篤な方も出ていると報道されています。

 

2020年3月22日 ザグレブ、ドラツ市場の様子

 

日頃私も市内でよく通るストリートにも瓦礫が散乱しており、酷い状態(↓)。

 

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部 イリツァ通り

 

早朝、しかも幸か不幸か新型コロナのせいで自宅に籠っている人が多かったため、外を出歩く人が少ない時期で被害は最小限になったのではないかと思われます。

 

それにしても、新しい建物が多いザグレブ新市街と、築100年以上の建物が多い旧市街・ザグレブ市中心部の被害の差が大きい・・・。

 

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部 イリツァ通り マスク姿の方もちらほらいるようです

 

私が住んでいる新市街はほとんど建物の被害はありませんが、旧市街・ザグレブ市中心部の様子を見ると、同じ街だとは思えない状態です。

 

ザグレブのシンボルでもある大聖堂の南側の尖塔も崩れ去ってしまいました。

 

 

 

市内では一部水や電気が止まってる所もあるとか・・・。

 

「またいつ揺れるかわからないから・・・」と、地震発生直後から、ザグレブ市内では公園などに避難している人もたくさんいます。

 

 

(↑ ザグレブ市内のズリニェバッツ公園に避難する人々)

 

なかにはパジャマ姿のまま家を飛び出してきた人もいるのだとか。今朝は雪がぱらつき冷え込んでいたので、体調を崩す人が出てこないか心配。

 

しかも新型コロナの感染拡大が懸念されているので、多くの人が一か所に集まることの危険性も懸念されています。

 

生まれてはじめての地震

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部の様子

 

クロアチア現地メディアでは「過去140年間で最も強い地震」と報道されています。

 

 

(↑ ザグレブ市内の教会内部の様子。(大聖堂ではありません)天井が崩れています)

 

140年前の大地震とは、クロアチアの歴史に刻まれたザグレブの地震。その時、街は壊滅的な被害を受け、大聖堂も倒壊。そして現在の姿となりました。140年前の地震の地震はM6.3程度だったと言われています。

 

大きな揺れでしたが、日本ではM5.5クラスの地震なら誰もが何度か体験したことがある揺れ(数か月前の帰国時に和歌山でも体験しました)。

 

でも、まさかザグレブでそこそこ大きな地震を経験すると思っていませんでしたし、M5.5クラスの地震でここまで被害が出ることにショック、そして不安を覚えています。

 

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部の様子

 

つい3週間前のブログ(クロアチア上空で流星が爆発! 地震みたいに揺れました)「日本と違ってクロアチアの建物の多くは耐震構造じゃないから、もし大きな地震が来たらジ・エンドだね」と話すクロアチア人の知り合いの話を紹介しましたが、まさかザグレブで本当に地震が起こるなんて誰も予想していなかったことでしょう。

 

 

(↑ ザグレブ市内の様子)

 

ザグレブに住む日本人の友達や日本に住んだことがあるクロアチア人の友達は、驚きつつも「これくらいの揺れなら大丈夫だよね」と冷静。(「日本で経験していたから冷静にいれたよ!日本に感謝」と話してくれたクロアチア人の友達もいました)

 

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部 イリツァ通り

 

でも、ほとんどのザグレブ市民がこんなに大きな地震は生まれてはじめての経験。多くの人がパニック状態です。

 

昨晩まで新型コロナのニュース一色だったメディアも、今朝からはこぞってザグレブの地震の様子を報道しています。

 

2020年3月22日 瓦礫に直撃された車

 

今は落ち着きを取り戻しましたが、うちの家族も「新型コロナに地震に・・・本当、次はいったい何がくるんだよ?!!」と頭を抱える始末。

 

ママにいたっては「本当に怖い。よくわからないウイルスだって怖いのに、次は地震。本当に、人生なんていつ、一晩ですべてを失ってしまうかわからない・・・。戦争(旧ユーゴ崩壊に伴う90年代の戦争)の時に一度すべてを失ったのに、また地震で家もなにもかも失うのか・・・」と恐怖から泣き出してしまうほどでした💦

 

 

でも、さすが肝っ玉母ちゃん。「大丈夫だよ~」となだめていると、しばらくしたらケロっとして「さあ、あなたたち、朝早くに起きてお腹がすいてるでしょ」とフレンチトーストを作りはじめました。

 

気持ちはとっても嬉しかったのですが、まだいつ大きな余震があるかわからない時に油をたっぷり使ってトーストを揚げはじめるママにヒヤヒヤ。

 

「危ないよ~。やめた方が良いよ~」と言う私をよそに「大丈夫よ。しっかり食べてね」とニコニコ(;´▽`A“

 

でも、やっぱり恐怖心は拭い去れていないみたいです。

 

地震対策の知識がない人たち

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部、イェラチッチ広場の様子

 

地震発生直後にはスマホの会話アプリなどで、ザグレブに住む友達と「大丈夫?」と安否確認。ひとまず近しい友達はみんな無事みたいでほっとひと安心です。

 

でも、地震を経験したことがないクロアチア人の友達は今もパニック状態。「どうせコロナで仕事も休みだから、明日ザグレブを出て他の町へ行く。マンションの高層階に住んでいるから揺れが激しかった。こんな恐ろしいところにいられない」と完全にパニック状態の友達もいます。

 

また今回はじめて地震を経験したザグレブ市民は、揺れが激しい中動き回ったり、いきなり外に飛び出そうとした人も多いみたい

 

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部、イリツァ通りの様子

 

M5.5程度の地震になら慣れている日本人だと、ほとんどの人がある程度冷静にいられると思いますが、経験がない人はまさにパニック状態。

 

「地震だ!揺れてる!外にでなきゃ!!」と反射的に建物から飛び出す人も多かったみたいです。

 

私の旦那も家全体が激しく揺れている中、本棚などの前をあたふた動き回り、挙句の果てには3階に住んでいるというのに、揺れが激しい中玄関を開けて外に飛び出ようとする始末。

 

我が家の階段

 

「階段に腰かけた時、景色がきれいに見えるように・・・」と、うちの階段には手すりをつけていません。だから、激しく揺れている中そんな階段を駆け下りるなんて危なすぎる!!家を飛び出そうとした彼を必死で止めました(苦笑)

 

「地震時、建物内にいたら外にすぐ出るべきか」というのは賛否ありますが、基本的には揺れが収まるまで家の中の安全なところで頭を覆ってじっとしているのが一番。今回のザグレブ市内の様子を見ても、屋根から滑り落ちてきた瓦などが、建物の出入り口付近や道路に散乱しているのが見受けられます。

 

ただ、ザグレブのように古い建物が多いエリアに住んでいる人なら、地震の大きさによっては建物事態が倒壊してしまう恐れがあるので判断が難しいですね。

 

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部の様子

 

「地震が起こった時、頭が真っ白になってどうしたらいいか全くわからなかった」と話すクロアチア人の友達がほとんど。

 

私たち日本人は子供の頃から避難訓練を受けたり、テレビでも度々防災情報が流れているのである程度知識がありますが、地震が滅多にない国では地震に対する一般市民の知識がこれほどにもないのかと痛感しました。

 

もしみなさんの周りに地震を経験したことがない海外のお知り合いがいたら、「地震発生時やその後、どんな行動をすればいいのか。どんなことに気を付ければいいのか。防災に備えて何を準備しておけばいいのか」ということをぜひ教えてあげてください。

 

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部の様子。屋根瓦が落ちています。

 

周りのクロアチア人の友達の中には「地震に備えて荷物を用意しておこうと思うけど、何を詰めればいいのかわからないよ~(泣)」とメッセージを送って来る人もいたので、手短にアドバイスをしました。

 

ご近所さんの中には何を詰めたのか不明ですが、大きなスーツケースを家の外に並べて用意している人もいます。(なるべく必要最低限のものをつめて、身軽でないといけないのに・・・)

 

そういう私も「まさかクロアチアで地震はないだろう・・・」と完全に油断していたので、防災バッグなんて作っていませんでした。

 

今回のことを反省して、いつでも持ち出せるようにパスポートなどの身分証明書をまとめ、薬や多少の保存食、キャンドルやライター、あたたかい服や懐中電灯などなど・・・いわゆる「地震に備えておくと良いもの」をリュックに詰めて玄関に置いておきました。

 

不安でいっぱいのザグレブ

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部

 

ただでさえ新型コロナウイルスのせいで不安でいっぱいだったザグレブ市民。

 

2020年3月22日 ザグレブ市内中心部

 

なのに、それに追い打ちをかけるような地震が起きてしまい、本当に悲しく不安な気持ちでいっぱいです。

 

幸い私の自宅は特に被害はありませんでしたが、築数十年、なかには数百年のアパートや建物が多い市内中心部に住む人々は住居にも被害が出てしまったようです・・・。

 

友達から届いた写真を見ると、とても安心して住めそうにありません。

 

 

壁や天井の至る所にヒビが・・・。

 

 

新型コロナウイルスのせいで、一か所に人を集めて避難させるのが安全だと言えない現状。

 

 

自宅に被害を被った市民の今後の生活もとても心配です。

 

 

まだ余震があるかもしれないので予断を許さない状態。

 

私自身は幸い今のところ被害はありませんが、安全に過ごせる家を失った友達や人々のことを思うと本当に心配で悲しい。こんなご時世なので外へ気軽に出ることもできませんし、自分に何もできないのがもどかしいです。

 

心休まりそうにありませんが、冷静に、できるだけ前向きに過ごそうと思います。。。

 

なお、クロアチアにおける新型コロナ関連情報は「【まとめ】新型コロナ、クロアチア旅行は中止するべき?現地の状況は?(随時更新)」に随時情報をUPしています。

 

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(2020年3月22日 小坂井真美)