あなたは大丈夫?海外で嫌われる日本人観光客の特徴

海外を旅した時「日本人」だという理由だけで、現地の人たちに親切にしてもらえた経験はありませんか?世界的に「日本」に対して良いイメージを抱いてくれる人はたくさんいるのはとても有難いことですよね。

 

ですが一方で「日本人はマナーが良いと思っていたのに、ガッカリした出来事がこの間あった…」という残念な声も時折耳にします。ついやってしまいがちだけれども、実は現地人に「残念だなあ・・・」と思われているかもしれない行動とは一体何でしょうか?

 

もちろん、日本人だけに当てはまることではありませんが、より良い旅のためにも、ぜひチェックしてみてくださいね。

「観光スポット」で所かまわず写真を撮る

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「旅の思い出を写真に収めたい…」そのお気持ち、すごくわかります!

 

ですが“観光スポット”だからと言って、所かまわず写真を撮るのは考えものです。特に気を付けたいのが寺院や教会など、地元の人々にとって神聖な場所とされる“観光スポット”。

 

私たち外国人にとってはそこは単なる観光スポットであるかもしれませんが、地元の人々にとっては大切な祈りの場。ですが、観光気分で訪れて大声で話したり、お祈りをしている人の妨げになっていることを気づかず写真撮影に熱中している方を時折目にします。

 

筆者が住んでいるクロアチアでは、特にザグレブの”観光スポット”のひとつである「石の門」でそのような姿をよく目にします。大聖堂でも教会でもないザグレブの「石の門」は、観光客にとっては”お祈りの場”だという認識があまりないからかもしれません。

 

ですが石の門は地元の人たちにとって神聖な祈りの場。決して写真撮影が禁止されているわけではありませんが、周囲への配慮を忘れないように心がけたいですね。また神聖な場所ではフラッシュをたいての撮影はマナー違反なので、カメラの設定に気を付けてくださいね。

 

もし日本であなたが神社やお寺を厳粛な気持ちでお参りしている時、境内で大声で話したり、参拝者に配慮することなくそこら中で写真撮影をしている外国人観光客を目にしたら・・・と想像したら、どんな気持ちになるでしょうか?海外でも、そう考えて行動したいですね。

 

断りなく人・モノを至近距離から撮影する

クロアチア語で「写真を撮っていいですか?」は”Mogu li slikati? (モグ・リ・スリカティ?)

クロアチア語で「写真を撮っていいですか?」は”Mogu li slikati? (モグ・リ・スリカティ?)

 

市場で野菜を売るおばあちゃんや可愛らしい雑貨、ベンチに腰掛けている綺麗なお姉さん。とても画になる風景で、思わずシャッターを切りたくなりますよね。ですが、至近距離から商品や人物を撮影する場合は一言「写真を撮ってもいいですか?」と声をかけるのがマナー。

 

「外国でカメラを向けたら陽気にポーズを取ってくれたと思ったら、写真を撮った瞬間チップを要求され・・・」なんて話も耳にしますが、こうして事前に一言声をかけておくと、お互いに不愉快な思いをすることも少なくなるのではないでしょうか。

 

クロアチアでは、特に町の青空市場を歩いていると(決して日本人観光客に限った話ではありませんが)、お店の人に声をかけずに商品である野菜や果物などを至近距離から撮影している人をよく見かけます。また、そんな観光客に対して「勝手に写真を撮るな!」と怒鳴り散らすおばちゃんの姿を何度か目にしたことがあります。

 

「いきなりそんな風に怒らなくても・・・」と思う一方で、毎日そんな状況にさらされているおばちゃんが怒るのも無理はないな・・・と同情するのも事実。

 

市場の商品を至近距離から撮影したい時は「写真を撮らせていただいてもいいですか?」と一言声をかけるようにしましょう(クロアチア語では「Smijem li slikati ?(スミイェム リ スリカティ)」英語で”May I take a photo ?”でも良いので、まずは声をかけましょう)

 

(仕事柄、日々いろいろな写真を撮っていますが)少なくとも筆者の経験では、クロアチアでこのように声をかけて嫌な顔をされたことは一度もありません。たいていは「Da(ダー / ※クロアチア語でYESという意味)」と笑顔で応じてくれますし、少なくとも邪険に断られたことはありません。ただ、なかには「恥ずかしいから、私は撮らないで~」という方もいますが、そんな時も「野菜だけならOKよ」と笑顔で応じてくれます。

 

また、写真を撮る前に果物など商品を買って、購入後に「写真を撮らせていただいても良いですか?」と尋ねると(筆者の経験上は)100%OKしてくれます。

 

なお(ここでお伝えするまでもないかもしれませんが)可愛い雑貨を売っているお店や、絵を売っているギャラリーなどで、勝手に商品の写真を撮っている観光客の姿も時折目にしますが、これもマナー違反です。

 

値切る

クロアチアでは市場であってもお客さんから値切ることは、あまりマナーのいいことだとは見なされていません

クロアチアでは市場であってもお客さんから値切ることは、あまりマナーのいいことだとは見なされていません

 

「海外の市場で買い物をする際は、値段交渉が醍醐味のひとつ。値切るのが当たり前」と思い込んでいませんか?確かにアジアや中東など、市場で値段交渉をするのが当たり前という国もたくさん存在します。

 

ですが特にヨーロッパなどでは、市場や蚤の市であっても「値切る客は失礼な客」だと見なされることがあります。そのように値段交渉の習慣のない国では、こちらから値切らなくてもたくさん買えば向こう側から「これひとつ、おまけしておくよ」「たくさん買ってくれたから安くしておくよ」とおまけをしてくれます。訪れる国は値段交渉の習慣があるのか、事前に確認しておきたいですね。

 

ちなみに、クロアチアでは市場であってもお客さんから値切ることは、あまりマナーのいいことだとは見なされていません。もし値段交渉をしたいのであれば「たくさん買うので、おまけにしてもらえますか?」というような尋ね方をすれば、快く対応してもらえる可能性が高いです。

 

商品を勝手に触る

もちろん、この写真もお店の人の許可を頂いて撮っていますよ^^

 

市場観光関連のエピソードですが、日々筆者がザグレブのドラツ市場を歩いていて気になるマナーがもうひとつあります。それは(買わないのに)勝手に商品である野菜や果物を触るという行為。

 

これは日本人観光客の方はあまりしませんが(明らかに買う気はないのに)お店の人に声もかけずに、みかんやりんごなどを手に取り触るだけ触って立ち去る・・・なんて人を時折目にします。

 

もちろんお店の人は「まったく、一体なんなんだ・・・」という風に、苦々しい顔をしています。野菜や果物など、食べ物を不特定多数の人が素手で触るという行為は衛生的にも良くありませんものね。

 

基本的に市場では「商品には勝手に触らない」「自分で選びたい時は“自分で選んでも良いですか?”と尋ねてから商品に触る」ということを心がけましょう。

 

あいさつをしない

お店に入る時は「ドーバルダン(こんにちは)」と挨拶したいですね

お店に入る時は「ドーバルダン(こんにちは)」と店員さんに挨拶したいですね

 

日本ではお店に入る時にあいさつをするという方は少ないと思います。ですが海外ではたとえスーパーであっても、市場であっても、小さなお店であっても、入店時やレジでの支払い時は「こんにちは」と挨拶するのがマナーです。

 

それから何も買わずに店を出る時も一言「ありがとうございます、さようなら」の一言をお忘れなく。

 

クロアチアの旅をさらに楽しくするために、ぜひ「在住者がお伝えする、旅行に覚えて行きたいクロアチア語とマナー」もあわせてご覧ください!

 

その場でクレームを言わない

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海外で日本人観光客の接客をしている多くの方が悩んでいるというのが「日本人は何か不満がある時その場で文句を言わないが、日本に帰ってから(旅行会社などを通して)文句を言う」ということ。

 

特に団体旅行で行く方は「楽しい旅行の雰囲気を壊したくない」と気を遣ってクレームをその場で言わない方もいらっしゃるのだと思います。

 

ですが、サービスを提供する側からすると「その場で伝えてもらえれば、すぐに何か対応ができたのに…。後になって言われても対処のしようがない」というのが本音。声を荒げたり、言い争いをする必要はないのです。

 

もし何か気づく点があれば、自分のためにもサービス提供者のためにも、その場で伝えてすっきりさせましょう。

集団で広がって歩く

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細い路地を横に広がって歩いて道を防いだり、通行人が多い通りで数メートルおきに立ち止まり写真を撮ったり…。

 

海外に限らず日本国内でも気を付けたい基本的なマナーですが、集団で歩くとき周りの人たちへの気を配もお忘れなく。

チップをケチる

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チップの習慣がない日本で暮らしていると、慣れていないと「どれくらいチップを渡せばいいのだろう」とつい悩んでしまいますよね。特にチップを払うのがあたりまえとされる国では「日本人観光客はチップを払わないので嫌だ」なんて倦厭されることもあるのだとか…。

 

チップが社会習慣である国では、チップを払うのは当然のマナー。事前にどれくらいのチップを渡せばいいのか、相場を調べておきましょう。

 

ただし、海外ではどこでもチップの習慣があるとは限りません。チップの習慣がある国と、習慣がない国があるので、渡航前にその国の慣習を確認しておきましょう。

 

⇒ クロアチアのチップの習慣についてはクロアチア チップの習慣をご覧ください

お店の人の時間を尊重しない

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営業時間を過ぎてもお客さんがお店を出るまでは、店員さんが当たり前のように待っていてくれる日本。閉店間際になってお店に駆け込んでも追い出されたり、嫌な顔をされることはあまりないと思います。

 

ですが、海外ではそういうわけにはいきません。閉店間際に駆け込んで「レジをもう閉めますので・・・」と入店を断られたり、閉店してドアが閉められたばかりのお店の扉を叩いて「せっかく来たんだから開けてください!」とお願いしたのに無視され「せっかく来た客を追い出すなんて・・・信じられない!腹が立った」というエピソードを時折耳にしますが、このような言い分は通用しません。

 

確かに遥々日本から楽しみにやって来たお店がもう少しの所で閉店・・・となるとガッカリしてしまうお気持ち、よくわかります。ですが、店員さんにすれば営業時間、勤務時間はあくまでもその時間まで。彼らにもその後、プライベートで大切な用事があるかもしれません。こんな事態にならないためにも、事前に営業時間をしっかり確認して、必ず行きたいお店は余裕を持って早めにチェックするように心がけましょう。

 

ここでお伝えするのはクロアチアに限ったことではありません。またここでは「海外で嫌われる”日本人観光客”の特徴」と表現しましたが、もちろんこれは日本人だけに当てはまることではなく、日本人以外の観光客、ま た日本にやってくる外国人観光客にも当てはまること。世界中どこの国であれ、周囲への気配りや相手の国の文化・習慣について理解しようとする姿勢は大切ですよね。

 

「旅は恥のかき捨て」と言いますが、やはり私たちひとりひとりの行動が“日本人”のイメージにつながります。今世界中の人たちが持ってくれている日本の良いイメージは、すべて私たちの先代が築いてきてくださったもの。そんなかけがえのない日本人”のイメージを大切に守り続けてゆきたいですね。

 

小坂井真美

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