【クロアチア便り】さようなら、夏。アドリア海では「ブーラ」とぼったくりにご用心

9月末のザグレブ

 

今日で9月も終わりですね。

 

この1週間で(24日あたりから)、ぐっと寒くなったザグレブ。

 

我が家では、3日前から朝晩、時折暖房をつけ始めました!

 

9月末のザグレブ 。日本人観光客のみなさんも長袖&上着を身に着けています

 

朝晩は5℃前後。日中でも20℃前後までしか気温が上がらず、毎日長袖や上着、コートが欠かせない気候。夏服の出番はもうありません。

 

同じ国内でありながら、内陸部とアドリア海沿岸部で気候が異なるクロアチア。特に季節の変わり目であるこの時期は、訪れる町によって大きく気候が異なります。

 

9月末のザグレブ 。町行く人はみんなコートや上着を着ています

 

連日、当スタッフ・ブログでは、筆者が住むザグレブやその周辺のプリトヴィッツェや隣国スロベニア各地といった、内陸エリアの町の様子や服装情報を中心にお伝えしていますが、ドブロブニクやスプリットなどアドリア海沿いの町の様子が気になる方も多いのではないでしょうか。

 

ドブロブニクやスプリットに住む友人たちの話によると「晴れた日は、日中はまだまだ日差しが強くて暑い。半袖など、夏の恰好で歩いている人もたくさんいるよ。

 

でも、朝晩は冷えるので、薄手の長袖や上着がないと寒い。気温は日中は25℃前後、朝晩は15℃前後。

 

暑がりさんは半袖を用意した方がいいかもしれないけれど、10月に入れば、どんどん肌寒くなっていくから、これからの時期は薄手の長袖や上着が必須だね」とのこと。

 

また、最近(9月25日)ドブロブニクでは「ブーラ」が吹き荒れ、街路樹が倒れたり、港に停めていたヨットが破損したり、大変だったのだそう。

 

スプリットで青の洞窟ツアーを催行している友人も「ここ数日、お天気が良い日でも、風が強いせいで波が高い。みんなの安全のためにツアーを中止する日が相次いだよ」と話していました。

 

ザグレブのミロゴイ墓地にも秋の気配が漂っています

 

「ブーラ」とは、アドリア海で冬場に山から吹き下ろす冷たい風のこと。ブーラが激しく吹き荒れる日は、外に立っているのもままらないほど。

 

時に台風並みの猛威を振るうブーラ。アドリア海沿いでは、ブーラが吹き荒れる日は(車のハンドルが取られて大変危険なため)道が通行禁止になったり、飛行機がキャンセルになることも珍しくありません。

 

時に旅行者にも影響を与えることも。実際、ドブロブニクでブーラが吹き荒れた5日前は、スルジ山に登るためのケーブルカーが運航中止になったり、ドブロブニク発着の飛行機が欠航してしまい、たくさんの旅行者が戸惑うことになってしまいました。

 

スルジ山のケーブルカー

 

実際、ここ数日、ザグレブでお会いした日本時観光客の方のなかに「9月25日、ドブロブニクに滞在していました」という方が何名かいらっしゃったのですが「スルジ山のケーブルカーが強風で止まってしまったのですが、最初、なぜケーブルカーが動いていないのか(理由が)わからなかったんです。

 

たくさんの人が”なんで動いていないんだ!?”と不満そうに列んでいる並ぶ中、私たちも訳が分からず“なんで動かないんだろう?”“いつになったら動くんだろう?”ってしばらく待っていたら、ケーブルカー乗り場の前にタクシーの運転手さんがやってきました。

 

最初はケーブルカー乗り場のスタッフさんだと思っていたのですが、(英語が苦手なので)何を言っているのか理解しようと頑張って耳を傾けてみたら”ケーブルカーは強風で動かないよ。ここでずっと待っていても無駄。今日はきっと動く目途は立たない。

 

スルジ山の山頂に行きたいなら、僕がタクシーで連れて行ってあげるよ”と言っているのだとわかり、他の観光客の方と相乗りして、スルジ山の上まで(麓からの往復で)連れて行ってもらい、無事に山頂からの絶景を見てくることができました!」と言う方がいらっしゃいました。

 

ドブロブニクのケーブルカー乗り場の前でお客さんを待つタクシー

 

この方が仰るように「強風が吹く日は、ドブロブニクのケーブルカーは動かない」ということを知らないと、長時間無駄に列に並んで過ごすはめになってしまうかもしれません。

 

もし「今日、スルジ山に行かないと、もう他にチャンスはない」という方は、ケーブルカーでのアクセスをあきらめて、往復タクシーで山頂を目指してくださいね(あるいは、徒歩で往復するという方法もあります)。

 

ただし、スルジ山への往復タクシーを利用する際はぼったくりにご用心を!

 

通常、相場は麓から山頂までの往復で300クーナ程度のはずですが、この夏、ケーブルカー乗り場付近で客引きをしているタクシーの多くは「1台で400~500クーナ」と観光客に声を掛けているみたいです・・・。

 

(この夏、ドブロブニクのケーブルカー乗り場で並んでいる時「ミニバン1台で往復100ユーロ(750クーナ)」と家族連れに声をかけているドライバーも見かけました。幸い、その家族連れは「高すぎる。結構です」と断っていましたが・・・)

 

ケーブルカー乗り場の前のタクシー乗り場に表示されている乗車料金の目安表(※通貨はクーナ表記)

 

筆者もこの夏、ケーブルカーが大混雑している時「長時間並ぶなら、タクシーでアクセスするのもアリだし・・・」と思い、ケーブルカー乗り場の前で客待ちをしていたタクシーのお兄さんに「往復いくら?」とクロアチア語で(※)尋ねてみたのですが「何人で利用する予定なんだい?」と聞かれたので「2人」と答えると「じゃあ、450クーナだ」とお兄さん。

 

「えっ!?450クーナもするの?相場って、300クーナ程度じゃなかった?」と尋ねると「今は夏の繁忙シーズンだからね。今はこれくらいが相場だよ」とお兄さん。でも、渋る筆者に「わかった。君、クロアチア語が話せるし、じゃあ、特別に350クーナにするよ」と「まけて」くれましたが、思ったよりも列が早く進んだため、その日は結局ケーブルカーで往復することにしました。

 

(※英語で話しかけると高い確率で「観光客価格」の値段を提示されるため、筆者はいつもタクシーの運転手さんに話しかける際は必ずクロアチア語で話しかけています。

 

クロアチアでぼったくりタクシーに遭わないために一番良い方法は「ドライバーさんには、クロアチア語で話しかける」ですが、マイナー言語のクロアチア語を話せる旅行者の方は少ないと思います。

 

そこで、みなさんにおすすめなのは「相場を調べておいて、乗車前に料金を確認する」という方法。「クロアチアでタクシーを利用する前に知っておきたいこと」に詳しくまとめているので、ぜひヒントにしてくださいね)

 

ほとんどのドライバーが、スルジ山までの往復は400クーナ以上の金額を提示しているようなので、どこまで交渉できるかわかりませんが、500クーナ以上の金額を提示されると確実にぼったくり。

 

ケーブルカーが強風で止まってしまって他の方法がないなら、まさに「背に腹は代えられぬ」という状況になってしまうので、非常に悩ましいですが、しっかりと交渉してみてくださいね。

 

またスルジ山山頂へのアクセス方法は「【旅行前にチェック!】ドブロブニク スルジ山の歩き方」にまとめているので、ぜひヒントにしていただけると嬉しいです!

 

ちなみに、数年前までスルジ山の往復タクシーの相場は200クーナ程度でした・・・。年々、タクシー代や入場料、カフェやレストランの値段が上がり続けるドブロブニク・・・果たして来シーズンも値上げがあるのでしょうか・・・(;´▽`A“ 

 

なお、また台風が日本を直撃しているようですね・・・。

 

大きな被害が出ないことを祈っています。

 

(2018年9月30日 小坂井真美

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