新型コロナの影響で、クロアチア入国時にトラブル…?!

ザグレブ空港

 

楽しかった日本での一時帰国の時間もあっという間。

 

火曜日(2月25日)に関空を発ち、ミュンヘン経由でザグレブに戻って来ました。

 

日本では、毎日朝から晩まで報道されていたコロナウイルスのニュース。

 

イタリアをはじめヨーロッパでも感染者が増えはじめているというニュースや、ウクライナで武漢からの帰国者受け入れに反対する一部の人々が暴動を起こしたという報道を見て、内心少しドキドキしながらミュンヘン→ザグレブ行きの飛行機に乗りました。

 

2月6日のブログ「クロアチア人はマスクをしない?!コロナウイルスへの反応は?」で「クロアチアではまだ感染者が確認されていません。コロナウイルスには然程過敏に反応していない模様」とお伝えしましたが、少々状況が変わりつつあります

 

クロアチアでは2月25日に国内初の感染者が出て、入国審査も慎重になっているようです。

 

近々クロアチアへお越しのご予定の方のなかには「コロナウイルスの影響が心配…。旅行は取りやめるべき?」と案じられている方も多いと思います。

 

そこで、今日は私が実際に体験した、クロアチア入国時の様子や、クロアチアでのコロナウイルス関連の最新情報をお届けします。

 

【クロアチアにおける新型コロナ関連最新情報】

 

※クロアチアにおける新型コロナウイルス感染最新情報を随時UPしています。以下の記事もあわせてご覧ください。

 

⇒ 【まとめ】新型コロナ、クロアチア旅行は中止するべき?現地の状況は?(随時更新)

 

ドイツ・ミュンヘン空港&機内での様子

ミュンヘン空港

 

関空では職員の方はほぼ全員、そして利用客の大半がマスクを着用していました。

 

一方、関空⇒ミュンヘンの機内のキャビンアテンダントでマスクを着用されている方はいませんでしたが、多くの乗客がマスクをしていました。

 

私も関空⇒ミュンヘンの機内では乾燥&風邪予防のためマスクを着用していましたが、ミュンヘン空港に着いたら外すことにしました。

 

というのも、以前のブログでもお伝えしたようにヨーロッパでは日常的にマスクを着ける習慣がなく「マスクを着用している人=重病人、感染症の持ち主」というイメージがあるため。

 

「ヨーロッパに着いたし、風邪を引いているわけでもないので、マスクはつけない方が無難かな・・・」と思い、マスクを外しました。

 

でも、少し驚いたことに、ミュンヘン空港内にいたヨーロッパ系の利用客の中にマスクを着用して歩いている人が数人いました。

 

ぱっと見た感じ、マスクを着用している本人たちは風邪を引いているように見えなかったので、おそらくコロナウイルス予防のために着用していたのではないかと思われます。

 

ミュンヘン⇒ザグレブの機内で私が確認できた限り、アジア人の乗客は私と日本人男性1名の合計2名のみ。

 

日本人男性はレンタルWiFiの機械を持っていらしたので、おそらく観光客ではないかと思われます。

 

機内ではうしろに座っていたドイツ人が「コロナウイルス、怖いね~」というような話をしているのが聞こえましたが、特にいつものフライトと変わった様子はありませんでした。

 

・・・が、いつもと異なる光景を目にしたのはザグレブ空港に到着して飛行機から降りた時。

 

(機内では気が付きませんでしたが)乗客の中に3名ほどマスクを着用しているクロアチア人らしき方の姿が目に留まりました。

 

クロアチアの公共スペースでマスクを着けて歩く現地人を目にしたのは、私にとってこれが初めてだったので「あぁ、コロナウイルスの恐怖はここまで広がっているんだ・・・」と実感。

 

「ひょっとしたらアジア人である私が機内にいるのを見て(予防のために)マスクを着けたのかな?」と、ちらりと思いましたが、機内で近くに座った人や空港内の移動用のバスで近くにいた人から怪訝な顔を向けられるようなことはありませんでした。

 

(むしろ、近くの席のクロアチア人のおじさんが風邪を引いていたのか(マスクなしで)ゴホゴホと咳をしているのを周囲の乗客が気にしている様子でした(;´▽`A“)

 

クロアチアの入国審査でSTOP!

IADE-MichokoによるPixabayからの画像

 

「あぁ、やっとザグレブに着いた!帰ってきたぞ!」と、ちょっぴり嬉しい気持ちで向かった入国審査。

 

「ドーバル・ダン(クロアチア語で「こんにちは」)」と挨拶しながら、日本のパスポートとクロアチアのビザ(身分証明書)を審査官のお姉さんに差し出しました。

 

「ドーバル・ダン」と返事をしながら、私をちらっと見るお姉さん。

 

いつもなら、身分証明書を見ながら「クロアチアに住んでいるのね。何年住んでるの?クロアチア語の勉強は難しかった?」というような小話をしながら(もしくは何も話さず)、ちゃちゃっと入国スタンプを押してくれるのに、今回は少し様子が違いました。

 

私のパスポートにある出入国スタンプを入念に調べながら「あなた、どこから来たの?」とお姉さん。

 

「日本です。和歌山・・・えっと・・・大阪の隣の県からです。大阪からミュンヘン経由で来ました」と答えると「日本ですか・・・。どのくらい滞在していましたか?」とさらに質問。(Wakayamaと言っても、ほとんどのクロアチア人はわかりませんが、Osakaならわかる人が多いです)

 

「あぁ、コロナウイルスのことを気にしているんだな・・・」と内心思いながら「2か月くらいです。家族に会うために少し長い冬休みを日本で過ごしてきました」と答えると、お姉さんが「2カ月ですか・・・。(クロアチアの身分証明書を見ながら)あなたはザグレブのこの住所に住んでいるのね。では、申し訳ないですが、すぐそこにある検疫所に行ってもらえますか?係の者が対応しますので。ごめんなさいね。ご存知だと思いますが、コロナウイルスのため、念のため・・・」と申し訳なさそうに言うので「いえいえ、仕方ないですものね!ノープロブレムですよ!」と、指示された場所へ向かいました。

 

が、検疫所らしき場所にスタッフがひとりもいない (笑)!「こんなところはやっぱりクロアチアだなぁ・・・」と気長に待っていると、3分くらい経ってから、さっき対応してくれた入国審査官のお姉さんが「誰もいませんか?」と、親切にわざわざ様子を見に来てくれました。

 

(私は気が付かなかったのですが)オフィスの奥の方にいた係員に向かって、お姉さんが「日本のOsakaからザグレブに戻ってきたそうよ!2カ月日本に滞在していたらしいのだけれど、検査は必要?」と大声で尋ねると、係員のおばちゃんは「日本?Osaka?なら検査はいらないわ。ノープロブレム」と笑いながら一言。

 

その言葉を聞いて、入国審査官のお姉さんはすぐに入国許可のスタンプを私のパスポートに押してくれました。

 

同じ飛行機に乗っていた日本人観光客の男性も同じような質問をされているような様子だったので、特にアジアから来た乗客の入国審査は慎重に行っているようです

 

そのため、現時点ではあまり心配しすぎる必要なさそうですが、(あたりまえのことだと思いますが)旅行に向けて体調を整えるということは必須だと言えるでしょう。入国時に熱なんてあれば、どんな対応をされるかわかったものではありません。

 

「クロアチアでコロナウイルス感染者が出ないためにも、必要なことだよな・・・。ちゃんと調べてくれていて、クロアチアに住む人間としては安心」なんて思いながら空港の外に出たのに、そのすぐ直後、驚くニュースを耳にしました。

 

コロナウイルスに対する、現段階でのクロアチア人の反応

ザグレブ空港 到着フロア屋外スペース

 

 

空港にはクロアチア人の友達と、ひと足ザグレブに先に帰った旦那が車で迎えに来てくれました。

 

車中では色々な話をしましたが、やっぱり話題に上がったのはコロナウイルスのこと。

 

「アジア、特に最近では韓国で感染者が急増しているらしいね。日本も心配だね~」と友達。

 

その友達も、私たちと同様、クロアチアで観光業に携わり、日本人観光客のご案内などもしているのですが「コロナウイルス、今シーズンに大きく影響しなければいいけれど・・・。

 

クロアチアでは1月あたりから、特に中国人観光客の団体ツアーのキャンセルが相次いでいて、ホテルなんかも大量キャンセルが出たらしよ。僕は普段、アジアから来てくれる観光客は主に日本人しかご案内しないけれど、このままコロナウイルスが広まれば、僕たちの仕事にも影響が出てくるよね~・・・」とため息をついていました。

 

そんな話をしながら、ザグレブの自宅に到着。

 

家ではママ(お義母さん)と旦那の弟が出迎えてくれ、みんなで夕食を食べることに。

 

旦那の弟は(旦那とよく似て(笑))とってもおしゃべり。日本から帰って来た時はいつもなら「日本はどうだった?どこにいったの?僕もいつか行ってみたい」というような話をひたすらするのですが、今回の彼の関心事はコロナウイルス一色の様子でした。

 

今日、クロアチアではじめてのコロナウイルス感染者が確認されたらしいよ。感染した人はイタリアで感染したみたい。今はザグレブの病院で隔離されているんだって・・・」と弟。

 

「えぇ~!本当!?」と驚く私に「まぁ、イタリアだからねぇ・・・日本みたいにきっちりと感染拡大対策もできていなさそうだし。今後さらに感染者が増えなきゃいいけれど・・・。イタリアにはしばらく行かない方がいいね。クロアチアもイタリアのことは他人事ではないけれど・・・」と半ば冗談を交えながらも、心配気な様子で話していました。

 

さらに「そうそう、クロアチアではマスクが手に入りにくいんだよ」と弟が続けるので、「あ~。マスクなら、日本から何枚か持ってきたよ!」という私に、「本当?!僕に分けてくれる?」と目がキラキラ。

 

30枚100円という信じられない安さのダイソーのマスク。

 

「クロアチア人はマスクを着けたがらない」と思い込んでいたので、ダイソーで買った30枚入りの使い捨てマスクと、旦那が「忍者みたい!」と喜んでいた黒いマスク(前回のブログを読んでくださった知人がプレゼントしてくださったもの)を1セットしか持って帰ってこなかったのですが、「こんなことなら、もっとたくさん買って持ってきてあげればよかった」と後悔しました。

 

さらに「コロナウイルス感染がクロアチアで拡大してパニックにならないかしら・・・。小麦粉とお米とか、食料をストックするために買いだしに行った方がいいかしら?」と心配性のママ。

 

でも、息子たちに「いやいや、備えあれば憂いなし・・・だけど、そこまでする必要はないと思うよ。まぁ、今後のニュースは要チェックだけどね」と止められていました。

 

なお、ザグレブに戻って来てから観光地エリアには足を延ばしていませんが、今日は自宅周辺の住宅エリアをひとりで歩いたり、スーパーに買い物に行ってみたりしました。

 

「コロナウイルスのせいで、欧米でアジア人が差別されている」というニュースを日本で見聞きしていたので、(「優しい人が多いクロアチアだから大丈夫だろう!」と思いつつも)内心ちょっぴり心配でしたが、特に今までと変わった様子はありませんでした。

 

特にじろじろ見られるわけでも、避けられるわけでも、悪口を言われるわけでもなく、普段通り。

 

むしろ、風邪が流行っているのかゴホゴホと咳をしている地元民の姿が多く「大丈夫かな?風邪が流行っているのかな?」とこっちが心配になるほどでした(;´▽`A“

 

クロアチア国内でのコロナウイルス情報(2月27日時点)

Luisella Planeta LeoniによるPixabayからの画像

 

1月頃から当サイトにお寄せいただくお問い合わせメールの多くに「クロアチア旅行、とっても楽しみに計画を立てています。でも、コロナウイルスが心配ですね。春頃までに終息してくれるといいのですが・・・」と書かれています。

 

また稀ではありますが「すごく迷ったのですが、こんな状況なので旅行は延期にします」という慎重な方もちらほら。

 

私もクロアチアの観光業に頼って生計を立てている身なので、日本からお越しくださる観光客が減ってしまうととても困ることになりますが、やはりコロナウイルスが拡大することによって世界的な被害が大きくなることの方が心配。一日も早く終息してほしいと願うばかりです。

 

また、せっかくクロアチアへお越しくださるからには、余計な心配事を抱えることなく、心の底から存分に楽しんでいただきたい!

 

ですので、ヘンにみなさんの心配を煽るようなことはしたくありませんが、今後また状況が変われば、当ブログでクロアチアのコロナウイルス最新情報をお伝えしますね。

 

最後に在クロアチア日本大使館がクロアチアの在留邦人やたびレジ登録者に向けて発信している情報がとても参考になるので、みなさんにシェアします。

 

(以下、2020年2月27日 在クロアチア日本大使館より配信されたメールより抜粋)

 

● 2月27日(木)時点,クロアチア国内における新型コロナウイルスの感染者は,3名です。

 

● 国境では,引き続き,渡航者からの聞き取りが実施されています。一部の国境では,医療専門家による検査を実施するコンテナも設置されており,国境通過に時間がかかるおそれがあります。

 

● 27日(木),クロアチア外務・欧州問題省は,イタリアへの不要不急の渡航を控えるよう,渡航勧告を発出しました。

 

1 26日(水),ザグレブにおいて,男性1名から新型コロナウイルスの陽性反応が確認されました。この男性は,25日(火)に感染が確認された1人目の感染者の兄弟であり,両名は,現在,ザグレブ市内の病院にて隔離されています。

 

2 また,同日夜,ベロシュ保健相は,別の男性1名からも陽性反応が確認された旨発表しました。この男性は,先日,イタリアのパルマでの勤務を終え,クロアチアに帰国した後に検査を受け,感染が確認されました。男性は,現在,リエカ市内の病院にて隔離されています。

 

3 クロアチアの国境では,現在,渡航者への聞き取りが実施されており,一部の国境(パスヤク,ルーパ,プロバニヤ,カシュテル,マツェリ及びポジャネ)では,医療専門家による検査を実施するコンテナも設置されている模様です。こうしたことから,国境通過時に,これまで以上に時間がかかるおそれがあります。

 

4 27日(木),外務・欧州問題省は,イタリア全土への不要不急の渡航を控えるよう,渡航勧告を発出しました。

 

5 在留邦人及びたびレジ登録者の皆様におかれましては,引き続き関連情報の収集及び感染予防に努めてください。

 

【参考情報】

 

1 新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~(首相官邸)

 

https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html?fbclid=IwAR0mGSg0pcogc98Hb_syWiBaBG1-NVfu6sy15gcDhYjipMSw4lzL-sG4JlI

 

2 新型コロナウイルス感染症に関する情報リンク(厚生労働省)

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

 

 

たびレジとは日本の外務省が行っている無料のサービス。日本国外への渡航する日本人のための「海外安全情報配信サービスの登録システム」。たびレジに登録しておけば、みなさんが気になっている渡航先の国の最新安全情報を出発前から受け取ることができます。

 

なお、ここ数日「コロナウイルスの関係で、今回のクロアチア旅行を延期にするか迷っています。クロアチアでの状況はどうですか?中止にするべきですか?」というご質問を頂戴しますが、恐縮ですが、みなさんの大切なご旅行の中止・延期の判断を私にはできかねます。

 

たびレジなどに登録され情報収集をされた上で、どうかご自身で、ご自身にとってベストな選択、ご判断をなさってください。

 

また、時間的・体力的な理由から上記のようなご質問のメールでの個別相談・対応などは行っておりません。ご希望にお応えできず申し訳ないですが、ご容赦の程よろしくお願いいたします。

 

私からみなさんのためにできることとして、当ブログでなるべくクロアチア現地のコロナウイルスに対する地元民の反応、最新状況をシェアできるように努めますね。

 

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クロアチアを渡航先として登録しておけば、コロナウイルス情報以外にも、クロアチア関連の安全情報があれば、その都度最新情報をメールで届けてくれます。近々クロアチアへの旅行を計画されている方はぜひ登録してくださいね!

 

 

(2020年2月27日 小坂井真美

 

【クロアチアにおける新型コロナ関連最新情報】

 

※クロアチアにおける新型コロナウイルス感染最新情報を随時UPしています。以下の記事もあわせてご覧ください。

 

⇒ 【まとめ】新型コロナ、クロアチア旅行は中止するべき?現地の状況は?(随時更新)

 

 

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